会議体っていったい何!?会議との違いと会議体の種類を一覧で徹底解説!
「会議体」という言葉を耳にしたことはないでしょうか?会議っぽい何か、ということは分かっても、詳しくは知らないという方もいらっしゃると思います。しかし、実はこの「会議体」、会議とは異なる性質を持ち、場合によって使い分けが必要なものなのです。
そこでこの記事では、会議体と会議の違いや、会議体の種類を一覧にまとめて徹底解説していきます。
1.会議体と会議は何が違うの?
1‐1.会議体とは
会議体とは、全参加者の合意に基づき、意思決定を行うために開催される会議のことです。株主総会や取締役会などが、会議体の典型例として挙げられます。複数回にわたり開催されることが多く、一人では決定できないような重要案件について議論を交わしたうえで、規定に従って意思決定が行われるのが一般的です。
1‐2.会議とは
会議では、目的達成に一番適した意見に基づき、意思決定が行われます。合意の為の規定などは特に定められていない場合が多く、必ずしも全員が合意をしなければいけないという決まりもありません。
1‐3.共通点と違い
上で出た内容を元に、会議体と会議、それぞれの共通点・違いをまとめていきましょう。
【共通点】
- 目的とゴール(意思決定)が決まっている
- 目的に関係するメンバーを複数名集めて開催される
- 目的ごとに異なるメンバーが集められる
- 定期的に開催、または特定の条件下で不定期に開催される
【違い】
- 会議体→参加者全員の合意で意思決定を行う
- 会議体→定例会など複数回の実施が一般的
会議体も会議も、何かしらの意思決定を行うために開催される、という点では違いがありません。会議では意思決定の方法が都度異なりますが、会議体では規程に従って全員の合意による意思決定が求められるのが特徴です。
会議体は広い意味で考えると会議の一部と言えなくもありませんが、それぞれが持つ特性を考慮し、別のものとして扱う方が問題ないでしょう。
2.会議体を一覧で見てみよう
会議体には目的ごとに様々な種類があります。主なものを一覧で詳しく確認していきましょう。
・プロジェクト開始時に実施されるキックオフ会議
キックオフ会議は、プロジェクトの区切りとして行われる会議の代表的存在です。これからどのようなゴールに向けて、どのようなメンバーでいつまでに進めていくのか、参加者全員ですり合わせを行います。
・計画書作成のための定期会議
キックオフ会議で共有された内容などを元に、プロジェクトの計画書を作成していきます。どのようなタスクが発生し、誰が担当するのかを決定する会議です。計画は進捗状況にあわせて変わる可能性があるため、定期的に開催します。
・計画書を承認、正式なものにするための会議
計画書作成のための会議で決まった内容を、正式に承認してもらうための会議です。参加者全員が納得すれば、いよいよその計画書に沿ってプロジェクトが動き出します。
・プロジェクトの進捗を把握、問題解決のための定期会議
事業全体や各業務に関しての進捗報告や、問題解決のための議論を行います。定例会議として実施される場合が多く、毎週、毎月、四半期、毎年と、スケジュールを決めて開催するのが一般的です。会議の頻度は目的と内容によって異なります。
・成果物の作成や精査、承認するための会議
成果物が作成されるタイプのプロジェクトでは、精査・承認のために会議を行います。納品物をクライアントに提出する前や、新規の製品やサービスを開発・販売する前など、「本当にこの制作物で問題ないか」を複数人で確認するため、臨時で実施される場合がほとんどです。
・プロジェクト完了を報告するための会議
キックオフ会議の反対に位置するもので、全てのタスクが完了したタイミングで報告を行います。プロジェクトを進める中で、スムーズに行った点や発生したトラブルなどを振り返るとともに、参加メンバーを労う目的を持つ会議でもあります。
また、これから先プロジェクトを継続するのか完全に終わらせるのか、今後の展開についてもあわせて議論を行うパターンが多いでしょう。
どの会議も目的は異なりますが、会議体は全員で「意思決定」を行うために開かれるものです。基本的には報告や確認、提案、そして合意のステップを踏むことになります。
3.会議体を行う際に必要な5つのポイント
会議体も会議と同じく、無計画で開催するのはNGです。以下でご紹介する5つのポイントに注意しながら、円滑な議論と合意を目指していきましょう。
1.会議体の目的とゴールを明確にする
会議体を設計するとき、目的やゴールの明確化は欠かせないポイントです。何度も言いますが、会議体は意思決定のために開催されます。そのため参加者全員、ゴールがどこなのかを認識しておくことが重要です。
2.アジェンダを事前に共有する
目的とゴールをより分かりやすく、また参加者が事前に不明点などを洗い出せるように、アジェンダを事前に作成・共有しておくと親切です。先に話すべきことが分かっている方が、会議自体もスムーズに進めやすくなります。
3.参加者の役割を決めておく
会議体を行う際は、円滑な会議をサポートする役割のファシリテーター、議事録を残すための書記、議題によって誰が発表者となるのかなど、あらかじめ役割を決めておきます。複数名が集まる場ですから、それぞれの役割が決まっている方が発言もしやすくなるでしょう。
4. 決定事項を限定する
会議体では今回決定したい事項を限定し、継続的な議論をする内容とは切り分けることが重要です。決定のための議論が十分に足りていないと感じる場合は、また別の会議やミーティングを設定します。
5.会議のルールや時間配分を決めておく
会議体では、 限られた時間内に必要な決定を下すことが求められます。そのため、発言のルールや時間配分を事前に決めておくことが大切です。決まった内容はアジェンダに記載すると別途周知する手間が省けます。
まとめ
今回は、会議体の持つ意味と、主な会議体の種類を一覧でご紹介、ご説明しました。会議体と会議の違いや、特性についてご理解いただけたでしょうか。
会議体は、参加者全員の合意によって、重要な意思決定を行う場です。事業やプロジェクトを成功させるために、欠かすことのできない会議の一種だとも言えます。
会議体を円滑に進め、意義のある決定を下すためにも、正しく理解しルールを設けて開催することが大切です。ぜひ会議体を行うことで、プロジェクトを成功に導いてくださいね。