会議ラボ
会議とは
2022.11.08

会議において役割を果たすことは、円滑かつ効果的な議論のために欠かせません。しかし、役割を理解しているだけでは十分ではありません。各役割がどのような責任を負い、どのような結果をもたらすかを理解することが重要です。
司会者は議論をリードし、プレゼンターは情報を提供し、議長は議論をまとめ、議事録係は記録を残し、オブザーバーは議論を客観的に評価します。
本記事では、会議における各役割について詳しく説明し、効果的な会議のために必要な役割と責任について説明します。

1. 会議運営における役割と責任の重要性

会議運営において、役割と責任の明確な分担は重要です。役割と責任の明確な分担がないと、会議がスムーズに進まず、効果的な議論ができない場合があります。役割と責任の分担が明確であれば、会議全体の責任を分散させることができ、全員が自分の担当箇所に集中し、効率的に会議運営ができるのです。

2. 会議運営の基本的な役割

2-1. 司会(ファシリテーター)の役割と責任

司会は、円滑な会議進行と全参加者の意見が十分に出されることを促進するための重要な役割を果たします。
司会の存在は、参加者の発言をまとめたり、進行を把握してタイムキーパーの役割を担ったり、また、議論が行き詰まった場合にはアイデアを出すきっかけを提供するなど、会議が円滑に進行し、目的が達成されるために欠かせない存在です。
司会が上手く進行すると、参加者全員が活発に意見を出し合い、より良い意思決定ができるようになります。逆に、司会が機能していない場合には、意見がまとまらず、会議の目的が達成できないことがあります。
司会は会議進行の中心となり、参加者が円滑に意見を出し合うための環境を整える責任を負っています。

2-2. プレゼンターの役割と責任

プレゼンターは、会議において自分が担当するテーマに関する情報や意見を分かりやすく伝えることが求められます。そのため、情報収集や資料作成、プレゼンテーションスキルの向上が必要です。
プレゼンテーションには、情報の伝達効果を高めるための技術や方法論があります。例えば、視覚的に分かりやすいスライドやグラフ、質問を投げかけることで参加者の関心を引くなど、プレゼンテーションスキルを向上させることで効果的な伝達が可能となります。
プレゼンターが担当するテーマに関する情報や意見が不十分である場合、参加者は会議での意思決定に不安を感じることがあります。一方、情報を過剰に伝えると、会議時間がかかりすぎて参加者の意欲を削いでしまうこともあります。そのため、プレゼンターは必要な情報を適切にまとめ、分かりやすく伝えることが求められます。

2-3. 議長の役割と責任

議長は、会議の運営全体を統括するリーダーとして、議事進行のスムーズさと効果的な意思決定を促進する役割を担います。議長は、議事進行を取りまとめ、議論の内容や進行状況を把握することが求められます。また、意見の整理やまとめ、決定の導入など、会議の成果を高めるための役割も担います。議長の役割については、政府機関や企業などが発行するガイドラインやマニュアルに詳しく記載されています。
例えば、議長は以下のような役割を担います。

・議事進行を円滑に行う。
・議論のテーマや目的を明確にし、議論を進める。
・発言の順序を決定し、全員が平等に発言できるようにする。
・意見のまとめを行い、結論を出す。
・決定事項をまとめ、フォローアップする。

2-4. 議事録係の役割と責任

議事録係は会議の進行状況を記録する重要な役割を持ちます。議事録は会議の成果を確認し、決定事項や行動計画を明確にするために必要です。
また、議事録は、会議の意思決定プロセスを明確化するためにも必要です。また、組織の記録として保管することで、将来的に同じ議題に関する意思決定をする際に参考になることがあります。例えば、アメリカの政府機関では、法的な問題が発生した場合、議事録が証拠として利用されることがあります。
議事録は、意思決定プロセスを明確化するだけでなく、将来の参考にもなるため、正確かつ詳細な記録を残すことが求められます。

2-5. オブザーバーの役割と責任

オブザーバーの役割は、会議に参加せず観察することで、会議の進行や意思決定に貢献することです。彼らの主な責任は、議論や意思決定のプロセスを観察し、必要な場合にはフィードバックを提供することです。
オブザーバーの存在は、透明性を高め、問題を識別し、問題解決に寄与することが示されています。特に、政府機関や非営利団体などの公的機関においては、透明性を高め、責任を果たすために、オブザーバーの存在が重要視されています。
例えば、国連やEUなどの国際機関の会議では、オブザーバーの存在が認められています。これらの機関では、議論や意思決定の透明性を高めるために、オブザーバーが会議に参加し、必要に応じて意見を述べることが許されています。

まとめ

会議運営において、司会(ファシリテーター)は進行管理や議論の調整、参加者の参加促進を担当し、プレゼンターは資料の準備や発表の内容や時間管理を行います。議長は会議の進行全体を統括し、意見を整理し、決定を導き出します。議事録係は議事録の作成を行い、オブザーバーは会議に参加しながら情報収集や意見の集約を行います。会議運営においては、役割の明確化と責任の共有がとても大切なのです。

会議ラボ編集部

会議ラボのメンバーが執筆をしています。
会議の見直しを検討している全ての方へ最新情報やノウハウなどをお届けします。