会議ラボ
会議とは
2022.11.06

会議はビジネスの現場で欠かせないものですが、適切な人数を設定することは非常に重要です。
人数が少なすぎると意見が狭まってしまい、決定が単一化されてしまう可能性があります。一方、人数が多すぎると議論が長引いてしまい、生産性が低下してしまいます。
そこで、本記事では会議において適切な人数の設定方法について紹介します。

1.会議に適した人数とは

1-1. 小規模な会議の適切な人数

小規模な会議では、参加者全員が積極的に発言できるため、参加者が多いと意見がまとまらず議論が混乱することがあります。また、議論が進むにつれ、意見の食い違いが生じ、参加者全員が納得する決定を下すのが難しくなることがあります。そのため、3~5人程度が小規模な会議において最適な人数とされています。

1-2. 中規模な会議の適切な人数

中規模の会議では、参加者が多すぎると議論が深まらず、少なすぎると議論が広がりにくいという課題があります。そのため、会議の目的や内容に応じて、6人〜12人程度が適切な人数とされています。

1-3. 大規模な会議の適切な人数とは?

大規模な会議の適切な人数は、100人以上300人以下であるといわれています。しかし、会議の目的や形式、会場の広さなどによって、最適な人数は異なる場合があります。
例えば、大規模な学会や国際会議では、参加者が多いため、発表者と参加者との間で質疑応答を行う場合には、専用のマイクを使って発言するなど、システムを設けることがあります。また、セッション毎に人数を制限して、参加者同士の議論や交流の機会を確保するなど、工夫を凝らすことが一般的です。
適切な人数を設定することで、議論や意見交換、ネットワーキングなどがスムーズに進み、会議の成果を上げることができます。

2.会議の人数が多すぎる場合の問題点とは?

2-1. 意見がまとまりにくくなる

多数の参加者がいる会議では、各参加者の意見が多岐にわたり、議論が混沌としてしまうことがあります。その結果、決定が遅れるだけでなく、意見が割れたまま終わってしまうこともあります。

2-2. 参加者の発言が少なくなる

会議の人数が多すぎると、参加者の発言が少なくなる可能性があるため、会議の目的やテーマに合わせた適切な人数で開催することが重要です。
一般的に、会議の参加者が多ければ多いほど、参加者一人あたりの発言時間が短くなります。また、発言の機会が減ることによって、参加者のモチベーションが下がり、会議の効果が低下する可能性があります。

2-3. 意思決定が遅れる

多数の参加者がいる場合、決定を下すまでのプロセスが長引く可能性があります。会議に必要な情報を共有するだけでも時間がかかり、その後の討議や投票、決定プロセスなども時間を要します。そのため、参加者が多い場合は、決定を下すまでの時間が長くなる可能性が高いと言えます。

3.会議の人数が少なすぎる場合の問題点とは?

3-1. 意見の幅が狭くなる

会議に参加する人数が少ないと、出される意見が限定されてしまうため、意見の幅が狭くなるという問題が生じます。会議で出されるアイデアや意見は、参加者が多ければ多いほど多様化し、創造性が高まるとされています。
例えば、あるグループの調査によると、グループの規模が小さい場合、優れたアイデアが生まれる確率は低くなります。さらに、意見の幅が狭いグループは、問題解決に時間がかかるという結果が出ています。より多様な意見を出すためには、適切な人数を揃えることが重要です。

3-2. 意見が集まりにくくなる

会議に参加する人数が少ないと、意見が集まりにくくなるという問題が生じます。会議で出されるアイデアや意見は、参加者が多ければ多いほど多様化し、創造性が高まるとされています。参加者が少ない場合、アイデアや意見が集まりにくくなるため、問題解決に時間がかかってしまう可能性があります。

3-3. 意思決定が単一化されやすくなる

会議の人数が少なすぎると、意思決定が単一化されやすくなり、異なるアイデアや視点が取り入れられなくなる可能性があります。
例えば、ある小さなスタートアップ企業が、社員数がわずか5人しかいなかったため会議の人数も少なく、意見が集まりにくかったという例があります。そのため、会議の議題についての議論が行われることはあまりなく、最終的にはCEOの意見が採用されることが多くなりました。
このように、意見が単一化されることで、最適な意思決定をするための情報が欠落することがあります。

4.会議の目的に合わせた最適な人数の設定方法

4-1. 決定を迅速にするための最適な人数

ある米国の会社は、組織内での決定を迅速かつ効率的に行うためには、5〜7人程度の小グループを作ることが最適であるという報告書を発表しています。また、この人数になると、各メンバーの発言機会が均等になり、議論が深まるという心理学的な効果もあるとされています。

4-2. 意見交換をするための最適な人数

意見交換をするためには、8〜12人程度のグループが最適です。この人数になると、多様な意見が出やすくなり、議論が深まるとされています。
実際、あるプロジェクトチームでは、8〜12人程度のグループで意見交換を行い、最終的にプロジェクトの方向性を決定しました。このチームでは、多様な意見が出され、意見の相違を調整しながら議論が進んだということです。

4-3. チームビルディングをするための最適な人数

チームビルディングを目的とした会議では、10人から20人程度が最適な人数とされています。
チームビルディングとは、単に業務上の目的を達成するために集まっている人々を単なる集団ではなく、チームとして成立させることです。そのためには、相互の信頼関係を築くことが重要です。
集団の大きさがあまりにも小さいと、ビルディングに必要な多様性や視野が狭くなり、集団の力を引き出せません。一方、大きすぎると、コミュニケーションが行き届かず、個々人の発言やアイデアが埋もれてしまうことがあります。
10人から20人程度の人数で構成されたグループであれば、様々な視点や専門知識が集まり、相互の信頼関係も築けるため、効果的なチームビルディングができるでしょう。

まとめ

会議は効率的で生産的な意思決定のために重要な活動ですが、人数の選定はその成功に大きな影響を与えます。
人数が多すぎると、効率が悪くなるだけでなく、重要な意見が見落とされる可能性があります。一方、人数が少なすぎると、意見の幅が狭くなったり、単一化された決定がなされる可能性があります。適切な人数の選択により、生産性の高い意思決定ができるようになります。
会議を成功させるためには、会議の目的と参加者のニーズをよく理解し、最適な人数を選択することが大切です。

会議ラボ編集部

会議ラボのメンバーが執筆をしています。
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