会議ラボ
会議とは
2022.11.01

仕事でのミーティングや会議は、多くの人にとって日常的なものです。しかし、実際に役に立っているのかどうか、正しく進められているのかどうか、疑問に感じることはありませんか?実は、適切に進められていないミーティングは、生産性を下げるだけでなく、ストレスや不満を引き起こす原因にもなります。
そこで、この記事では、ミーティングや会議の成功のために必要なポイントや、失敗の原因を紹介します。ミーティングや会議は、ビジネスにおいて重要な役割を果たします。しかし、失敗したミーティングは、時間と労力の無駄になり、生産性を低下させることがあります。この記事を読んで、ミーティングの成功のためのポイントを押さえ、効率的かつ生産的な会議を進めましょう。

1.会議を進めるまでに必要な準備

1-1. 会議の目的および議題をしっかり決める

会議の目的と議題は、開催前にしっかりと決めておくことが大切です。これにより、参加者全員が議論の焦点や方向性を理解し、有意義な討論ができるようになります。

議題や目的を決めることは会議の成功に直結することが多く、ある調査結果によれば、議題や目的を明確にした会議はそうでない会議に比べて時間が短く、生産的であることが示されています。

例えば、営業会議の場合で考えてみましょう。会議の目的は売上を伸ばすための戦略を立てること、議題は新しい商材の導入や既存商品の改善点について話し合うことなどが考えられます。さらに、週次の会議では、週間のタスクの進捗報告や今後の予定について議論することが目的となり、議題としては各部署の業務内容や課題などが挙げられます。

会議を成功させるためには、開催前に目的と議題を明確にし、参加者全員が議論の方向性を共有することが大切です。この準備を怠らずに行うことで、生産的で有意義な会議が実現できるでしょう。

1-2. 会議のゴールを明確化する

会議で達成したい目的を明確にし、そのゴールを共有することで、参加者のモチベーションを高め、生産性を向上させることができます。何をすればよいのかはっきりすれば、参加者が会議を自分のやるべきこととしてとらえやすくなり、前向きに取り組む姿勢を持つことができるのです。

一方、ゴールが明確でない場合、参加者は会議に対して積極的でなくなり、効率的な意思決定ができなくなる可能性があります。

目的だけでなく、具体的なゴールを設定し、共有することで、ミーティングが効率的かつ有意義なものになるでしょう。

1-3.構造化の体裁が整ったアジェンダを作成する

会議を効果的に進めるためには、アジェンダを作成することが重要です。アジェンダは議題や進行予定を明確に示すことで、参加者が準備をしやすくなり、会議の効率性も向上します。また、アジェンダは会議の進行を促進するだけでなく、記録としても残るため、後日の振り返りや議事録作成にも役立ちます。

会議のアジェンダは、議題のタイトルや予定時間、責任者などを明確に示すことが大切です。以下にアジェンダの例を示します。

例1:プロジェクトチーム会議
日時:2023年4月1日(金)13:00-14:30
場所:会議室A
1.挨拶(13:00-13:05)
2.進捗報告(13:05-13:20)
– 作業状況の報告(担当者A)
– 予定通りに進んでいるかの確認
3.課題解決のための議論(13:20-14:10)
– 課題の整理(担当者B)
– 解決策の検討(全員)
4.今後のスケジュールの確認(14:10-14:25)
– 次回の会議の日程と場所の決定
– 作業予定の確認(担当者C)
5.その他(14:25-14:30)

このような構造化されたアジェンダによって、参加者は議題や会議の進行状況が明確に把握でき、無駄な議論や時間を削減することができます。また、議事録作成時にも、アジェンダを元にスムーズな作業が可能です。アジェンダは、会議の成功に欠かせない重要なツールであると言えます。

2.【会議の議題・ネタが思いつかない?】ミーティングのテーマ(議題)の3つの決め方

今回紹介する議題を決めるための3つの方法を活用することで、議論が有意義に進み、ミーティングの成果を上げることができます。

2-1. 議題を分かりやすく具体的にすると意見を出しやすい

議題を具体的にすることで、参加者が意見を出しやすくなります。議題が曖昧である場合、参加者がどのような意見を出せばよいのか分からず、話し合いが進まなくなることがあります。一方で、具体的な議題にすることで、参加者は自分の意見を出しやすくなります。具体的な例としては、「来月の営業計画について」や「新商品の開発について」といった議題が挙げられます。

例えば営業部のミーティングで、「売上について」という議題を出した場合、参加者はどのような意見を出せばよいのか迷ってしまうかもしれません。しかし、「来月の営業計画について」という具体的な議題にすると、参加者は「新規顧客獲得のためのアプローチを考える」といった具体的な意見を出しやすくなります。

2-2. 疑問形の議題内容にすると考えやすい

疑問形の議題にすることで、参加者が考えやすくなります。疑問形の議題にすることで、参加者は問題意識を持ちやすくなり、自分なりの意見を出しやすくなります。また、疑問形の議題にすることで、参加者同士で意見を交換し、より深い話し合いができるようになります。

2-3. 目的とゴールを定めると無駄が減る

目的とゴールを定めることで、議論が無駄にならず、時間の無駄を省けます。目的とゴールを定めることで、参加者は話し合いの方向性を明確にすることができます。また、目的とゴールを明確にすることで、議論が無駄にならず、時間の無駄を省けます。

3.【会議前に注意】駄目なミーティング・会議とは?

3-1.議題の意図が相手に伝わらないミーティング

ミーティングの議題の意図を相手に伝えることが重要であり、共通認識を持たせることで円滑な議論ができます。米国のビジネスコンサルティング会社のマッキンゼーが実施した調査によれば、ミーティングで話されたことの80%が後で消えてしまうという結果が出ています。このような状況下では、議題の意図が明確に伝わらなければ、議論が進まないばかりか、結論も出しにくくなってしまいます。

例えば、「顧客満足度向上に向けた施策検討」という議題がある場合、どのような施策を検討するのか、どのような顧客満足度を目指すのか、そのためにどのようなデータを見るのかなど、具体的に議論すべきポイントを明確にする必要があります。

ミーティングで議論する内容を明確にし、議題の意図を共有することが大切です。そのためには、事前にしっかりと準備をし、議論の前提となる情報を共有することが求められます。

3-2.進行者からの提案がないミーティング

ミーティングの進行者は、議題を提案し、進行をリードする役割があります。進行者からの提案がないミーティングでは、時間の無駄になるだけでなく、参加者のモチベーションも下がってしまいます。
会議の準備が不十分なことが会議の問題点として挙げられており、進行者からの提案がないことが原因となることがあると考えられます。

また、進行者が議題を提案しないことが、会議の無駄な時間を増やす原因となることも指摘されています。そのため進行者は、事前に議題を整理し、議論を促進する提案をすることが必要です。

3-3.終了後に何も決まらないミーティング

ミーティングの結果として何も決まらない場合、そのミーティングは無駄となります。米国のワシントン大学の研究によると、不必要なミーティングによる時間の浪費によって、年間1兆ドル以上が無駄になっていると報告されています。

また、会議が効率的でないと感じる人は、会議の長さや生産性の低さにより、精神的なストレスを感じることがあることも分かっています。ミーティングの目的が定められ、進行者や参加者が責任を持って行動することが重要です。

まとめ

ミーティング・会議を成功に導くには、事前の準備が欠かせません。そのためには、まずミーティングの目的および議題を明確にすることが大切です。さらに、ミーティング・会議のゴールを設定し、それを達成するための具体的な手段を検討する必要があります。そして、構造化されたアジェンダを作成することで、ミーティングをスムーズに進行し、成果を出しやすくなります。

また、駄目なミーティング・会議を避けるためには、ミーティングの進行者が提案を積極的に行い、参加者全員が議論に参加しやすい環境を整えることが必要です。そして、ミーティング終了後には、決定事項やアクションプランを明確にし、全員が共有するようにすることが重要です。

会議ラボ編集部

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