会議ラボ
会議とは
2023.01.14

「会議のアジェンダを作っておいて」そんな風にお願いされたことはありませんか?ぼんやりと会議資料のことだな、とは分かっていても、結局はどんな内容で作るのが正解なのか、迷うこともあるでしょう。
今回は会議における重要なアイテム「アジェンダ」の役割について、レジュメ違いなども交えてご説明します。

1.アジェンダとはどんなもの?

アジェンダとは、会議で論ずる議題のリストのことであり、議論する計画などを指す言葉です。上司や先輩社員から「アジェンダを用意してほしい」と言われたら、その会議で扱う内容や議題を、あらかじめ集めて整理しておく必要があります。
つまり会議をスムーズに進めるための事前準備として用意する資料、ということです。また「アジェンダに従う」と指示された場合は、元々計画された順番どおりに議題を進めていきましょう、という意味になります。

2.アジェンダとレジュメの違い

「アジェンダ」と似た意味を持つ言葉に「レジュメ」があります。レジュメは、アジェンダに基づいた議題について話し合いを行う際に必要となる資料を指す言葉です。アジェンダが議題のリストであるとしたら、レジュメはその議題に合わせた資料や参考データをまとめたものという位置づけになります。

3.アジェンダの重要性とメリット

アジェンダの用意されていない会議では、例えば次のようなトラブルが予想されます。

・会議の目的を誰もわからないまま参加している
・議題がわからないので事前に資料や意見の整理ができない
・適切な意見が出ず、結論・合意にたどり着けない
・ゴールが分からないので無駄に時間が長引く
・会議に対するネガティブなイメージが参加者に植えつけられる

良くわからない状況で長く続く会議、結論の出ない会議は非常に苦痛なものです。アジェンダを作成・共有することは、効率的な会議運営に直結します。

4.アジェンダの基本

アジェンダは兎にも角にも「誰にでもわかりやすく書く」という点が重要です。会議の内容を漏れなく記載することで、会議をスムーズに進めていくことができます。

4‐1.アジェンダに書くべき主な項目

アジェンダには、一般的に以下のような内容を記載します。

・会議名
・開催日時
・開催場所
・予定参加者
・開催目的
・議題内容と予定時間
・配布資料

さらに必要に応じて、最終ページに備考やメモを記載するのも良いでしょう。
そして、忘れられがちな「時間配分」も意外と重要な項目です。事前に各議題に対する目安の時間を記載することで、会議が長時間になるのを防ぐことができます。

4‐2.アジェンダを作成するときのポイント

アジェンダを作成する際には、基本の書き方に加えて以下のようなポイントも意識してみましょう。論点が明確になるので、会議のスムーズな進行に役立ちます。

・議題の具体的な情報を記載する
「プロジェクトの内容について」のように抽象的な項目ではなく、「プロジェクトの3つの作業のうち、Aの進捗状況について相談したい」というように、具体的な内容が記載されたアジェンダを作ると、参加者が何を話し合うべきなのかが分かりやすくなります。

・議題のゴールを明確にする
「プロジェクトの内容」を共有したいのか、相談したいのか、何か決めなければいけないものがあるのか、状況に応じて事前の準備や所要時間は変わります。議題のゴールをあらかじめ確認しておくことも大切です。

・記載する順番を考える
Aの内容を共有した後に、Bの予算の相談があり、またその後Aのスケジュールの相談に戻る、という流れだと、話があっちこっちに飛んで分かりにくくなってしまいます。議題が複数ある場合はプロジェクトごとに項目をまとめるなど、内容に合わせて順番を考えて記載しましょう。

・議題ごとの所要時間を見積もる
例えば1時間の会議のうち、1つの議題に50分使ったとすると、他の議題では10分しか議論に使うことができず、十分な話し合いができなかった・決めるべきことが決まらなかったという事態に陥ります。会議の全体時間を考慮しつつ、それぞれの議題に対する所要時間を見積もっておきましょう。可能であれば、各議題で5~10分程度の余白を設けておくと、会議に余裕が生まれるのでおすすめです。

・参考資料を準備しておく
作成したアジェンダに沿って会議がスムーズに進むよう、必要な参考資料の準備を行うこと重要なポイントです。複数の議題を扱う場合は、それぞれ担当者に準備の指示を行うことを忘れないようにしましょう。資料は作多すぎずシンプルに、実際に会議内で紹介する際の時間目安も合わせて伝えておくと安心です。

4‐3.アジェンダの作成例

最後に具体的な作成例をみていきましょう。

【各プロジェクトの進捗報告】
開催日時:20××年1月5日(月)14:00~15:00
開催場所:第2会議室
予定参加者:○○、○○、○○、○○(計4名)
目的:各プロジェクトの進捗や問題の確認と共有
配布資料:プロジェクト提案書、予算案、進捗表
<議題>
・プロジェクトAの予算について(15分)
・プロジェクトAの作業内容について(20分)
・プロジェクトBのスケジュールについて(15分)
・会議内容の振り返りやまとめと質疑応答(10分)
以上

このような形式で作成しておけば、ひとまず必要な情報を書き漏らす心配はありません。
また、アジェンダを初めて作成する場合は、Wordなどで用意しているテンプレートを活用するのもいいでしょう。

まとめ

アジェンダを作成するかしないか、またアジェンダの内容が、会議をスムーズに進めるためのカギになっていることが分かりましたね。
会議がスムーズに進んで結論がしっかりまとまれば、結果的に仕事の質や効率を向上させることにも繋がります。働き方改革が叫ばれる今だからこそ、アジェンダを有効活用していきましょう。

会議ラボ編集部

会議ラボのメンバーが執筆をしています。
会議の見直しを検討している全ての方へ最新情報やノウハウなどをお届けします。