会議室での上座下座でもう慌てない!具体例で席次を詳しく解説
会議室で「どこが上座?下座?」誰しも迷った経験があるのではないでしょうか。分かっているようで分かっていない「上座下座の並び順」。ここではそんな席次について詳しく解説しています。客先や会議といった重要な場面でも焦らずスマートに振舞えるよう学びをシェアしています!これでもう客先訪問や会議室、さらには乗り物の座る順番にも焦ることはありません!
上座と下座、会議室に通されたら、すぐに把握できますか?
自分はどこに座るべきか、下座はどこになるのか正解がわかりますか?
席次は必ず押さえておきたい社会人のマナー。恥をかくことのないよう、相手に失礼にならないようしっかりマナーを学び大人の振る舞いを身に着けていきましょう。
1上座・下座ってそもそも何?
1-1上座
上座とは目上の方やお客様に、敬意の気持ちを示す「よい席」のことであり、出入り口から一番遠い席にあたります。日本古来からの風習で、部屋の一番奥は神聖な場所とされてきました。そのため出入口から一番離れた部屋の奥に、神棚や床の間を配置しているのです。また、部屋の出入り口は、人の往来があり騒がしいということから、目上の人を静かに落ち着いて過ごせる場所にお通しするという意味があります。このことから「上座」の位置が分からなくなってしまったときは、「一番落ち着く部屋の奥」と覚えておくといいでしょう。
1-2下座
反対に下座というのはおもてなしをする側や、立場が下の人間が座るべき席のことを言い、一般的に出入口から一番近い席が下座となっています。その集まりの中で一番立場が下の人が座る席ですが、もし自分が招待された側で、相手に勧められた席がある場合はその席に座るようにします。通された席を遠慮してしまうと、マナー違反になってしまう恐れもあるので、気を付けておきましょう。
1-3席次の順番
上座・下座といった「誰がどこに座るのか」といった席の順序を「席次」といいます。この席次は「役職」「社歴」「年齢」で判断されます。一番高い役職の人が上座となりますが、もし同じ立場の者が複数いる場合は「社歴」「年齢」で判断します。ここを押さえておけば、誰がどこに座るのか・自分はどこの席になるのかが把握できますよ。
2【具体例】会議室での席次
2-1対面式
対面式(机をはさんで向かい合う形)の場合、下座は「出入口から一番近い席」となります。席が4人分とした時の順序は「下座の隣の席」「下座の向かいの席」「その隣の席」と続いていきます)。例えばお客様2名と自社2名の4人でおこなう会議の場合は、下座となる出入口付近の席に自社2名、上座となる向かいの席にお客様2名が座る事となります。座る順番は会社での役職で決まりますが、同じ地位の場合は社歴が長い方がより良い席に座るので覚えておくといいでしょう。
2-2大人数の会議室
議長席が設けられたコの字型大人数の会議室の場合は、迷いやすいため注意が必要です。一般的に議長席は入り口から一番遠く、参加者全員を見渡せる場所に設けられます。
この場合、議長席が上座となります。続いて議長の両側のうち、入り口から離れている方が参加者の中で立場が1番上の者が座り、その向かい側が2番目、1番目の席の隣が3番目その向かい側が4番目、といった順番になります。大人数の会議室になると、どうしても席次の法則が分かりにくくなってしまうので注意しておきましょう。
2-3応接室
会議室ではなく応接室の席次パターンも押さえておきましょう。
客先訪問で自社の者1~2名程度で訪問した場合や、逆にお客様を自社にお招きする場合、ソファのある応接室を利用することが多いでしょう。もちろん応接室であっても、基本的に下座は入口に近い席、上座は入口から遠い席となります。数人掛けのソファは、一般的に良い席とされているため出入口から遠い側に配置されています。そのため、数人掛けソファの中でも入口から一番離れた位置が1番の上座、その隣が2番、3番、一人掛けソファの入口から離れた席が4番、その隣が5番・・と続いていきます。
応接室のように複数人掛けソファがあると、席次の序列も会議室とは変わってきますので、ここもしっかり押さえておきましょう。
3【番外編】タクシーやエレベーターなど乗り物での席次
3-1タクシー
タクシーにおける上座は「運転席の真後ろ」となります。
その次が「助手席の真後ろ」その間となる「後部座席中央」と続き、下座は「助手席」となります。タクシーの場合、助手席が下座となるので誤ってお客様を案内しないよう注意が必要です。乗り物によって席次が大きく変わる場合もあるのでしっかり把握しておきましょ。
3-2社用車(お客様や上司が運転手の場合)
タクシーではなくお客様や上司といった目上の人が運転する車に乗る場合の席次パターンも押さえておきましょう。この場合、上座は「助手席」となります。次に「運転席の真後ろ」その次が「助手席の真後ろ」となり、一番の下座となるのが「後部座席中央」です。
タクシーでは助手席が下座となりましたが、ここでは上座となるため混同してしまわないよう注意が必要です。
3-3社用車(部下や立場の低い者が運転手の場合)
1番立場の低い者が運転する場合、上座は「運転席の真後ろ」となります。
もし自分の運転で目上の人を乗せる場合(例:お客様・上司・先輩)、お客様は上座である「運転席の真後ろ」へ、上司は「助手席の真後ろ」、先輩は「助手席」という席次になるでしょう。タクシーに乗るときと同様の席次と覚えておきましょう。
3-4新幹線や電車
新幹線や電車などの乗り物は「窓側」や「通路側」が鍵となります。
この場合「進行方向側の窓際席」が上座とされ、続く席順は「通路側」、下座は「座席中央」となります。しかし向かい合わせの座席になっているタイプでは、座る所によって進行方向が後ろ向きになるため、注意が必要です。「進行方向側の窓際席」が上座、続いて「上座の向かい」、次に「上座の隣」下座が「進行方向を背にした通路側」です。乗り物の場合進行方向にも配慮がいるため、ここは事前に確認しておくことをおすすめします。
3-5エレベーター
エレベーターにおいては、右側を上座とするルールが一般的。そのため、入り口から見て左奥が上座とされています。席次の順番としては入口から見た場合、①左奥②右奥③左手前④右手前と続きます。しかしエレベーターの操作パネルの位置によっては、手前側は入れ替わります。操作パネルの前が下座となり、開閉ボタンなどの操作をすることとなります。
まとめ
会議室に通されて、自分がどこに座るべきか「上座・下座」の席次を把握することでスマートに振舞えることでしょう。
また、仕事で客先訪問する際は、そのまま座る場所まで案内をしてもらうことも多いですが、言われたままにとりあえず座るのか、「上座を案内してくださった」と配慮を受け取って座るのとでは、気持ちも大きく違うはず。このように、社会人のマナーもさることながら、相手への配慮や敬意をきちんと示すためにも、席次のルールを理解することは非常に重要といえます。