会議ラボ
会議とは
2023.01.07

「会議」と一口にいっても、開催される状況によってその内容は様々です。せっかく社員をあつめて会議を行っても、参加者が会議そのものの意味や意図を理解できていなければ、当然ですが集中もしづらいですし、会議を行う意義が失われてしまいます。
参加者にとって充実した時間にするため、また会議のゴールまでスムーズにたどり着くためにも、会議ごとの特徴を押さえ、その場にあったスタイルで進めていけるようにしましょう。

1.目的別!5種類の会議

そもそも会議は誰が誰に向けて、何のために行うのでしょうか。売上や進捗の報告会、新しい事業のプレゼン、業務内容についての話し合い…。そのどれもが「会議」と呼ばれますよね。ここではそんな会議を目的別の7種類に分けて見ていきます。

1‐1.情報共有会議

各社員、各プロジェクト、各部署の状況や進捗状況、解決済みのトラブルの詳細など、参加者同士が情報を共有するため、つまり「知ってもらうため」に行う会議です。忙しい日々の中1人1人に状況共有を行うのは大変ですから、定期的に会議を開催、報告と連絡を徹底することで、必要な情報を把握しやすくなります。

特に上長が全体の状況を知ることで、業務の方向性やスケジュール、人員の調整がしやすくなるという点は、会議を行う大きなメリットでしょう。

1‐2.問題解決会議

業務を進める中で都度発生する問題に対し、話し合いと対策方法の決定・実行するための会議です。問題が発生した原因を丁寧に確認し、その問題を解消するための具体的な方法を参加者全員で考えます。

今後同じような問題が発生する可能性を踏まえ、その時だけの対策にならないよう、マニュアルや管理体制、作業計画の見直しなど、根本的な解決策を話し合うことが大切です。

1‐3.問題発見会議

問題を解決するための会議が今起こっているトラブルに対するものだとしたら、こちらは今後発生しそうなトラブルをあぶり出し、事前予防を行うために実施する会議です。実際に業務を進めている参加者の意見を元に、どのようなリスクが考えられるか、そのリスクを軽減・削減削減するにはどうすればいいかを検討します。

当事者でなければ分からない問題と、当事者以外でなければ気づけない問題を同時に発見することが可能です。大きなプロジェクトになればなるほど、早期に問題を見つけ対策を行うことで、大きなトラブルになる確立を低くすることができるでしょう。

1‐4.アイディア出し会議

例えば新しいプロジェクトを始めるとき、客先でプレゼンを行う前など、できるだけ多くのアイディアが欲しい場合に行われる会議です。参加者同士で意見を出し合い、新しいアイディアを生み出します。

1人で考えるより、言葉に出したり他の人の話を聞いたりする方が良いアイディアが出てくる、というのはよくあることです。柔軟な発想で意見を出すことが重要なので、これは関係ないかもと思うような小さなひらめきでも、全員が積極的に発言することが求められます。

1‐5.意思決定会議

アイディア出し会議で多くの意見が出た時など、参加者のみで話し合うだけでなく、最終的なゴールとして決定権を持つ者も交えた意思決定会議を行います。それまで出た意見を精査し、共有しやすいようアジェンダや資料を用意するのがベストです。

アイディア出し会議と意思決定会議を分けることで、アイディア出し会議の参加者はより自由に発言できるようになりますし、意思決定会議の参加者はある程度まとめられた内容に対して意見を交わすことができるようになります。

さらにこんなパターンの会議も・・・

上司や先輩が部下を教育する際や、同僚間での業務引継ぎの際に「コーチング会議」を行う場合もあります。仕事内容を理解しきれていない社員への説明を、参加者が多い会議中に行うわけにはいきません。個別にコーチング会議を開催することで、仕事のコツや懸念点、トラブルの解決方法などを確実に共有できます。会議と呼ばないだけで、同じような内容を実施している企業も多いことでしょう。

2.それぞれの会議の特徴を知るメリット

2‐1.時間を無駄にしない

開催者は元より、参加者が会議の種類を把握していなければ、「自分は何を求められてここにいるんだろう」という気持ちのまま会議に挑むことになります。事前に目的が明確になっていないと、それに合わせた準備もできませんよね。

進捗報告の場で好き勝手にアイディアを出し合うようなことになれば、当然発言内容がまとまらないだけではなく、必要な情報を共有することができず、無意味に時間ばかり過ぎてしまう危険性があります。

中には当事者意識を持てずに集中力を欠いてしまったり、忙しい合間で会議に参加する社員にとっては時間を有意義に使えなくなってしまうのも大きな問題です。毎回時間の割に何も決まらない、会議で共有されたはずのことを理解していない社員がいるなど、会議の成果でていないようであれば、「参加者全員が会議の目的を把握できているか」という点を見直すようにしてみましょう。

2‐2.目的に合わせた準備ができる

先にも出たように、何のための会議なのかが明確でない場合、それに合わせた準備や心構えができません。逆に言えば、目的さえきちんと分かっていれば、どのような姿勢で会議に臨めばよいか、何を他の参加者に伝えれば良いかがはっきりしてきます。

特に情報共有のために会議を行う場合、事前に自分の担当範囲の情報を整理し、進捗を確認するなど準備ができるでしょう。他の参加者からの質問にも答えやすくなりますし、必要に応じて資料を用意するなど、スムーズに会議を進めることが可能となるのです。

3.会議は目的のために行うもの

会議には情報共有から問題解決、問題発見、アイディア出しに意思決定と、状況に合わせてさまざまな種類があることが分かりました。参加者が会議の種類と特徴を把握すれば、時間を無駄にすることもなくなり、スムーズに会議を進めることができるようになります。

伝えるべきことが伝えられるように、考えるべきことが考えられるように、そして決めるべきことが決められるように、会議は目的があって行うものであるということを念頭に置いて、有意義な時間を作ることを心がけましょう。

会議ラボ編集部

会議ラボのメンバーが執筆をしています。
会議の見直しを検討している全ての方へ最新情報やノウハウなどをお届けします。