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2024.03.29
会議の目的は3つある!会議の種類や効率よく進行するポイントを解説

社内で新しいプロジェクトが始動する際や今後の経営方針について話し合う際など、企業ではさまざまな場面で会議が行われます。しかし、会議によっては雑談ばかりが飛び交い、有意義な時間にならないケースも少なくありません。

会議に時間を費やしても何も決まらず無駄に終わってしまう場合、それは会議の目的が明確になっていないことが原因の1つとして考えられます。

当記事では、会議の目的としてよく挙げられる3つの要素にくわえて、会議の種類にはどのようなものがあるのかなどを解説します。有意義な会議を行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1.会議の目的は大きく分けて3つある

会議の目的は、大きく3つに分けられます。会議は複数の人を集めて行う性質上、参加者全員の時間を有効活用することが大切です。会議の時間を有意義なものにするには、会議の目的がいずれにあたるのかを把握しましょう。

1-1.アイデア出し

アイデア出しを目的とした会議では、参加者同士で意見交換し、新しいアイデアの創出につなげます。アイデア出しは、主に商品やサービスの企画・開発の際に行われる方法です。また、すでにあるサービスの改善案や問題の解決策を洗い出しにも活用できます。

アイデア出しの会議は、ブレインストーミング形式で参加者の自由な意見を求め、出てきたアイデアをホワイトボードにどんどん書き出す形で行います。ブレインストーミングの利点は、1人では考えつかない案が生まれたり、アイデア同士を組み合わせたりできる点です。ほかの参加者のアイデアに触発されて、一人ひとりのアイデアの幅が広がる場合もあります。

議題にもよるものの、アイデア出しの会議では発言しやすい雰囲気を作り、意見交換を活発にすることが大切です。

1-2.意思決定

意思決定を行う会議では、施策や予算など、主に組織の方向性にかかわる決断を行う必要があります。意思決定のための会議には、経営者層や管理職といった、組織内の意思決定者が集まる場合が多いでしょう。

会議で効率的に意思決定するには、決定のスピードと精度を上げられるように入念な準備が必要です。意思決定の会議では、会議がスムーズに進行するように、取りうる選択肢や判断に必要な情報、その会議で最低限結論を出すべき事項を定めます。必要な情報は、事前にアジェンダとして参加者に共有されるのが一般的です。

1-3.情報共有

情報共有としての会議が実施される場面としては、新人に対するオリエンテーション、プロジェクトのキックオフミーティングなどが挙げられます。出席者に対する指示や組織・プロジェクトの方針など、直接対面で伝えたほうがよい内容がある場合は、情報共有を目的とした会議を実施するとよいでしょう。

情報共有の会議は、意思決定に向けての下準備として、判断材料や現状の認識の共有にも活用可能です。

ただ情報を伝えるだけであれば、会議ではなくメールやコミュニケーションツールで連絡すればよく、資料の配付だけで済むケースも多々あります。情報共有を目的に会議を開く場合、単なる資料の読み合わせで終わる恐れはないか、本当に会議形式で行う必要があるかを慎重に検討しましょう。

2.会議の種類は5つ!目的に沿った会議をセッティングしよう

会議の3つの目的を細分化すると、さらに5つの会議に分けられます。会議の目的を達成するには、それぞれの目的に応じて主催者側が会議をセッティングすることが重要です。

ここでは、会議の種類を5つ紹介します。セッティングの前に、開催する会議の目的を把握し、よりよく準備を進められるようにしましょう。

2-1.アイデア・意見を出し合う会議

アイデアや意見を出し合う会議は、アイデア出しを主目的とした会議の代表例です。アイデア出しの中でも、商品やサービスの企画・開発など、これまでにない新しいアイデアを生み出す際に行われます。アイデアや意見を出し合う会議は、先述した参加者同士でアイデアを出すブレインストーミング形式が有効です。

参加者に活発にアイデア・意見を出してもらうためには、会議のルール作りがポイントです。「どのようなアイデアも否定・批判しない」「根拠がなくてもよい」など、参加者の発言に制限を設けないルールを作ると、活発で自由な議論が期待できるでしょう。

ブレインストーミング形式は議論の自由度が高く、話が脱線したりまとまらなかったりする場合も多々あります。自由な議論を引き出しながらも、ある程度まとまりのある会議にするには、ファシリテーターを決めて会議をコントロールしてもらう必要があります。

2-2.教育・コーチングをする会議

教育・コーチングが目的の会議は、情報共有の会議の1種です。新人や経験が浅く教育・指導が必要な部下を対象として、上司が会議の場で教育を行います。

定例会議といった、ほかの会議の場で教育すると会議の効率が低下します。ほかの参加者の時間を浪費しないよう、教育・コーチング会議は、教育を行う人と受ける人のみが参加するのが基本です。

総じて経験や業務の理解度が浅い従業員が参加するため、会議を通じて身に付けてもらいたい知識やスキルなど、会議の目標を明確にすることが大切です。また、資料作りも分かりやすさを重視する必要があります。

2-3.報告・連絡・相談をする会議

報告・連絡・相談をする会議は、情報共有目的の会議の1種です。決定事項や起こった出来事などを複数人の間で共有します。

報告・連絡・相談のための会議を行う場合、詳細な会議の内容を議事録に記録することが大切です。議事録をより詳細かつ正確に記載するには、事前に報告や連絡の内容をヒアリングした上で資料を準備し、資料をもとに議事録を作成するとよいでしょう。

2-4.意思決定をするための会議

意思決定をする会議は、意見交換の後に意思決定までを完了する必要があります。

意思決定には時間がかかるため、会議の時間内に意思決定まで済ませるには、意思決定に向けた建設的な議論を行えるようにしなければなりません。具体的には、情報収集やアジェンダによる情報共有を徹底するなどの事前準備が重要です。

2-5.問題発見・解決のための会議

問題発見・解決に向けた会議は、アイデア出し目的の会議の1種です。ただし、会議では新たなアイデアを出すのではなく、今後起こりうる問題やすでに起きている問題を洗い出し、予防策や解決策を模索します。基本的には、問題にかかわっている人やかかわる可能性がある人を招集して行います。

アイデア出しの会議と同様、関係者同士の活発な意見交換が求められるものの、問題発見・解決という目標を見失わないように注意が必要です。また、会議の目的が問題発見なのか問題解決なのかを区別しましょう。

3.会議を効率よく進行するために押さえておきたいポイント

会議を開くのであれば、限られた時間内に最大限の成果を目指しましょう。以下に、会議を効率化するためのポイントを紹介します。

・資料作成をはじめとした事前準備を入念に行う

会議当日の配付資料の準備だけでなく、情報の共有やゴールの設定など、会議の時間中にしなくてよい作業は事前に進めておきましょう。会議の準備段階では、時間中は会議そのものに集中できる状態を保てるよう意識することが大切です。

・ファシリテーターを決める

ファシリテーターは、参加者の活発な意見を引き出しつつ、脱線しないように話をまとめる役割です。司会進行役とは別にファシリテーターを定め、会議をコントロールしてもらうことで、より会議の目的に合った議論を深められます。

・会議の参加者は最小限にとどめる

参加人数が多すぎる場合、話がそれやすくなり会議の効率が落ちる場合があります。会議には最小限のメンバーに参加してもらうことで、会議の生産性が高められるでしょう。

会議の効率化を目指すためには、会議の時間を短縮し、議論の建設性や生産性を高められるような準備が求められます。上記のポイントを押さえ、会議を成功に導けるようにブラッシュアップしましょう。

まとめ

会議の目的は、大きく分けて「アイデア出し」「意思決定」「情報共有」の3つの種類に分類されます。さらに細分化すると、会議の種類は「アイデア・意見を出し合う会議」「教育・コーチングをする会議」「報告・連絡・相談をする会議」「意思決定をするための会議」「問題発見・解決のための会議」の5つに分けることが可能です。

目的に合わせて実施する会議の種類を決めれば、事前に整理しておくべき情報や参加するべき従業員のピックアップなどもスムーズに行えるでしょう。また、ファシリテーターも決めておくことで、脱線せずに効率よく会議を進行できます。

会議ラボ編集部

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