会議ラボ
会議とは
2023.01.12

会議をより充実したものにするためには、参加者がわかりやすい会議資料を作成・共有することが重要です。しかし、忙しい業務の中で、会議資料作りに多くの時間を割くのは難しいですよね。
そこで今回は、会議資料が分かりやすいことで得られるメリットや、参加者に伝わりやすい資料を作成するためのコツ、さらにNG資料の特徴などをご紹介していきます。

1.分かりやすい会議資料を共有することのメリット

参加者が分かりやすい、伝わりやすい会議資料を作ることによって、どのようなメリットが得られるのかみていきましょう。

1‐1.会議の目的が明確になる

会議資料を共有すると、参加者が「今回はこういうことを話し合いたいんだな」「こういう情報を共有するための会議なんだな」と、会議の目的を正しく理解できるようになります。
特に会議内でプレゼンテーションを行う場合、短い時間の中、口頭だけですべての情報を正確に伝えるのは大変な作業です。発表者が丁寧に説明していても、参加者が聞き逃す、忘れてしまう、1度で理解できないこともあるでしょう。
内容をまとめた会議資料があれば、口頭で説明しづらい部分、特にグラフやイラストなどで説明したい部分や、聞き逃した所を補ってもらうこともできます。

1‐2.意見が出やすく、まとまりやすくなる

会議資料が整理整頓されていないと、参加者が書かれた内容を理解するまでに時間がかかります。
そもそも自分たちに何を求めているのか、どんな意見を欲しいと思っているのかが把握できないと、どうしたって意見が集まりにくくなるものです。
資料が分かりにくいと会議がスムーズに進まず、話し合う時間が少なくなる、的確な意見が出ないといった状況に陥ることも考えられます。その結果、話がまとまらず、最終的な意思決定にまでたどり着かないケースも出てくるかも知れません。
効率的に意思決定を行うためにも、分かりやすい会議資料作りは必須だと言えるでしょう。

1‐3.参加者全員が会議の進み方を把握しておける

会議資料は、会議に参加する全員の為に作成するものです。進行役はもちろん、各タイミングでの発表者が事前に発言内容をまとめておけるようにするためにも、しっかり整理された資料が求められます。
議題は何か、誰が何を発表するのか、どんな意見が求められているのか、最終的に何が決まっていればいいのか。分かりやすい資料を作ることで、参加者全員の理解が深まり、自然とスムーズに効率よく会議を進められるようになるでしょう。

2.会議資料を作るときの5つのコツ

次にわかりやすい会議資料を作るため、5つのコツについてご説明していきます。

2‐1.表紙に記載したい基本事項を抑えよう

どのような資料にも表紙は必須ですが、会議資料の場合、以下のような項目を表紙に記載するのが一般的です。

・資料のタイトル
・会議名
・日付

会議資料は本番までに修正が入ることもよくありますので、必ず最終更新日を記載しておくようにしましょう。上記のように必要不可欠な要素を表紙に記載しておくことで、会議の目的や資料の内容、最新版であるかが簡単にわかるようになります。

2‐2.資料の構成を考えよう

資料を作成する際、最初に必要なのが構成の検討です。会議の流れに沿って構成を考えることで、より参加者にとって理解しやすい資料を作成できます。

【例】
① 表紙
② 会議の議題
③ 議題に対する解決策や提案・効果などの説明
④ 結論

その他必要に応じて補足資料があるとより親切です。
ただ話したいことを並べるのではなく、会議の流れを意識して構成を考えてみましょう。

2‐3.5W2Hを使って情報をまとめよう

会議資料をまとめる際にも、「5W2H」が役に立ちます。
「Why(なぜ)・What(何を)・Who(誰が)・Where(どこで)・When(いつ)・How(どのように)・How Much(いくら)」の7項目を意識して資料を整理してみましょう。
ただし、会議によってどの項目が必要であるかは違うものです。状況に合わせて取捨選択を行い、資料には具体的な内容を記載、口頭で補足するシンプルなスタイルにすると進行や発表も楽になります。

2‐4.箇条書きやリストを有効活用しよう

会議資料を文字ばかりで埋めつくすと、参加者が初見で理解するまでに時間がかかってしまいます。箇条書きやリストを上手に利用し、要点を見やすくまとめておくことも大切です。
箇条書きやリストの文字数は、人間が一目で認識できる文字数の上限と言われる、1項目13文字以内を目安にするとよいでしょう。

2‐5.とにかく見やすくなるよう心がけよう

人間が雑誌やWebサイトをチェックする際、視線は「左上→右上→左下→右下」と、「Zの法則」で動くといわれています。横書きの文章を読むとき、日本では基本左から右へ、上の行を読んだら次はその下の行へ、と視線が動きますが、まさにその目の動かし方のイメージです。このZの法則を会議資料に取り入れるのもいいでしょう。
また、適宜改行を入れる、文字の強弱をつける、グラフや写真・イラストを挿入するなども効果的です。

3.こんな会議資料はNG!具体例4選

「この会議資料見づらいな」と思ったことはありませんか?その資料には以下のような例が含まれているかも知れません。
会議資料が見づらくなる具体例を知って、実際の資料作成に役立てていきましょう。

3‐1.文字が小さくて見づらい

会議には幅広い年齢層の人が参加しますし、目の良し悪しも人それぞれです。もしパソコン上で資料を見る場合、モニターのサイズによっても見えやすさは変わります。自分が見やすく感じるサイズではなく、自分以外の人も見やすいサイズを意識することが大切です。

3‐2.装飾過多でゴチャゴチャしている

資料を見やすくするために、文字色を変えたり写真をいれるなど工夫は大切です。しかし、必要以上に装飾してしまうと、むしろ本当に見て欲しいところが埋もれてしまう可能性があります。
フォントサイズや色はそれぞれ3種類程度に留め、見た目がゴチャゴチャしないよう気を付けてくださいね。

3‐3.ページ数の記載がない

特に資料を紙ベースで配布する際や資料の数が膨大なときには、資料にページ数が書かれていなければ、見たいページを探すのが大変です。めくっている内に、今どこを見ているのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。
参加者を混乱させないためにも、ページ数は忘れず記載しておくようにしてくださいね。

3‐4.グラフの使いすぎ

売上や実績の報告、商品やサービスの提案など、会議の中では様々な数値を発表する場面が出てきます。数値を見やすくするためには、グラフの挿入が有効です。
しかし、グラフも使い過ぎれば「結局なんの数値を報告したかったのか」が分かりにくくなってしまいます。重要度の低いグラフは文字のみで補足、特に知って欲しい内容のみ整理して記載しておきたいものです。

まとめ

会議がスムーズに進むかどうかは、会議資料が分かりやすいかどうかにかかっているといっても過言ではありません。よりスムーズに理解してもらえるよう、今回ご紹介したコツを参考に、伝わりやすい会議資料作成を心がけていきましょう。

会議ラボ編集部

会議ラボのメンバーが執筆をしています。
会議の見直しを検討している全ての方へ最新情報やノウハウなどをお届けします。